イヌリン配合プロテインの効果と安全性を論文・公的機関の見解から解説【その23】

こんにちは、ZUTTOWAKAI マガジン編集部です。プロテインの効果と安全性について徹底調査するシリーズの23回目。今回のテーマは「イヌリン」。ZUTTOWAKAIオリジナルプロテイン「SUPER DRINK」に含まれている栄養成分のひとつです。

「イヌリンって聞いたことはあるけど、よく分からない…」「安心して毎日飲んでいいの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

そこで今回は、イヌリンに関する信頼できる研究や公的な情報をもとに、安全性や健康効果をやさしく解説します。

※文章についている※マークは、参考にした研究や公的機関の情報です。

イヌリン配合プロテイン「SUPER DRINK」の安心ポイント

イヌリンは、ごぼうやチコリといった野菜に含まれる、水に溶ける食物せんいの一種です。とくに「おなかの調子を整える働き」で知られています。

アメリカでは、チコリから作られたイヌリンが「安全な食品成分(GRAS)」として国から認められている※1※2ほど、安全性が高い成分です。

実際、健康な大人が1日40gのイヌリンをとっても、体に悪い影響は見られなかったという研究もあります※1。

「SUPER DRINK」に入っているイヌリンは、1食あたりたった25mg(0.025g)。これは、安心して毎日とれる、とても少ない量です。

SUPER DRINKに入っているセレンの調査結果まとめ

まずは、SUPER DRINKに含まれているイヌリンが「どれくらい安全で、どんなはたらきがあるのか?」を表にまとめました。

調査項目内容
安全性FDAも安全と認めており、40gとっても健康に問題がないことが確認されています ※1
アレルギーごくまれに、花粉症がある方が軽い口のかゆみなどを感じることがあります※234
長くとったときのリスク腸の調子を整えたり、血糖値やコレステロールの改善につながることもあります ※56。毎日とっても心配ない成分です
とっていい上限の量上限は決まっていませんが、20gをこえるとお腹が張ることがあります ※78 。少しずつ量を増やすのが安心です。
昔からとってきた?はい。ごぼうやチコリ、やーこんなどにふくまれており、昔から世界中で食べられてきた成分です※9101112
イヌリンの効果腸の善玉菌を増やして、お腹の調子を整えてくれます ※13 。カルシウムの吸収もよくなり、骨や筋肉の健康にも役立ちます ※14 。便通改善にも◎ ※15

飲みすぎや長期摂取の心配は?|イヌリンの安全性について

イヌリンは、毎日とり続けても安全性が高く、体に良い成分です。

長くとることで、お腹の調子が良くなったり、血糖値やコレステロールを整える働きもあることが研究で分かっています ※1617

ただし、もともとお腹が弱い方や、炎症性腸疾患(IBD)や過敏性腸症候群(IBS)などの持病がある方は、お腹が張ったり、下痢になりやすいこともあるので、かかりつけの先生と相談しながら使うと安心です。

健康な方なら、SUPER DRINKのように少量ずつとっていれば、心配はまずありません。

イヌリンは昔から人がとってきた栄養素

実はイヌリンは、人類が1万年以上前から自然の中で食べてきた栄養素なんです。

昔のアメリカ大陸では、野生の植物から1日に135gものイヌリンをとっていた地域もありました ※18

また、チコリやごぼう、やーこんなどのイヌリンを含む野菜は、昔から世界中で食べられてきました。科学的に「イヌリン」という名前がついたのは1800年代のこと ※19

1980年代ごろからは、整腸作用が注目されて、シリアルやヨーグルト、飲み物などにも使われるようになりました ※2021

つまり、イヌリンは「ずっと昔から食べられてきた安心の栄養成分」なのです。

筋トレを楽しむ60代にこそ大切な食物繊維がイヌリン

60代になって筋トレを始めた方にとって、イヌリンはとても役立つ栄養です。理由は大きく4つあります。

① 腸内環境を整えて、筋肉の分解を防ぐ

イヌリンは「プレバイオティクス」といって、善玉菌のエサになり、腸内のバランスをととのえる働きがあります ※14 。

腸が元気になると、体の中の炎症がやわらぎ ※22 、筋肉の分解をおさえる効果も期待できます。

② カルシウムの吸収を助け、骨と筋肉を支える

イヌリンをとると、カルシウムやマグネシウムの吸収が良くなります ※23 。骨が強くなると、筋肉も支えやすくなり、筋トレの効果をしっかり受け止める体になります。

③ 便秘の改善に役立つ

イヌリンは水に溶ける食物せんいなので、便に水分を含ませて腸を動かすサポートをしてくれます ※24

特に筋トレ中はたんぱく質を多くとるため、便秘になりがち。でも、イヌリンをいっしょにとることで、腸内環境を保ちやすくなります。

④ 実際の研究でも、筋力アップや体力向上の例が

70代の方を対象にした研究では、イヌリンを3か月とったグループで握力や歩く速さがアップしたという報告があります ※25

また、別の研究では、イヌリンをとった人の記憶力が良くなったという結果も ※26 。お腹だけでなく、脳の働きにもいい影響があるかもしれません。

まとめ|毎日安心してとれる食物繊維がイヌリン

イヌリンは、

  • 安全性が高い
  • お腹や体の調子を整える
  • 骨や筋肉の健康を支える
  • 昔から安心して食べられてきた

という理由から、ZUTTOWAKAIの会員さんにこそ毎日とってほしい食物せんいです。

SUPER DRINKにふくまれているイヌリンの量は、1回分で25mg。とても少ないので、安心してお飲みくださいね。

次回予告

次回は、SUPER DRINK ココア風味の美味しい風味の源となっている「ココアパウダー」についてご紹介します。

筋肉や体の健康にどう役立つのか、安全性はどうなのか。わかりやすくお伝えしますので、ぜひご覧ください!

  1. Inulin: Does This Prebiotic Fiber Help Digestion? ↩︎
  2. Pirson F, et al.「Occupational rhinoconjunctivitis and asthma caused by chicory and oral allergy syndrome associated with Bet v 1-related protein」J Investig Allergol Clin Immunol. 19(4):306-10 (2009) ↩︎
  3. Pirson F, et al.「Occupational rhinoconjunctivitis and asthma caused by chicory and oral allergy syndrome associated with Bet v 1-related protein」J Investig Allergol Clin Immunol. 19(4):306-10 (2009)(チコリ工場における職業性アレルギー症例報告) ↩︎
  4. Verywell Health (Cervoni B., 2024)「Inulin (Prebiotic Fiber): Health Benefits and Risks」(イヌリンと花粉症の交差アレルギーについて) ↩︎
  5. Sheng W., et al.「Immunomodulatory effects of inulin and its intestinal metabolites」Front. Immunol. 14:1224092 (2023) ↩︎
  6. Inulin: Does This Prebiotic Fiber Help Digestion?(イヌリン継続摂取による代謝指標の改善) ↩︎
  7. Inulin: Does This Prebiotic Fiber Help Digestion? ↩︎
  8. What to know about inulin, a healthful prebiotic ↩︎
  9. Leach JD, et al.「High dietary intake of prebiotic inulin-type fructans in the prehistoric Chihuahuan Desert」Br. J. Nutr. 103(11):1558-61 (2010) ↩︎
  10. Wikipedia: Inulin – History: “Inulin was discovered in 1804 by German scientist Valentin Rose…” ↩︎
  11. Hazen C.「As consumers seek more fiber, inulin takes center stage」(SupplySide記事, 2024年5月15日) ↩︎
  12. Hazen C.「As consumers seek more fiber, inulin takes center stage」(SupplySide記事, 2024年5月15日)
    イヌリンの機能性食品素材としての利用拡大(1980年代後半~) ↩︎
  13. Prebiotics improve frailty status in community-dwelling older individuals in a double-blind, randomized, controlled trial ↩︎
  14. Wikipedia: Inulin – Health benefits: “increasing calcium absorption… promoting growth of intestinal bacteria.” ↩︎
  15. Yang J, et al.「Prebiotics improve frailty status in community-dwelling older individuals (RCT)」J. Clin. Invest. 133(10):e176507 (2023) ↩︎
  16. Sheng W., et al.「Immunomodulatory effects of inulin and its intestinal metabolites」Front. Immunol. 14:1224092 (2023) ↩︎
  17. Inulin: Does This Prebiotic Fiber Help Digestion? ↩︎
  18. Leach et al. Br. J. Nutr. (2010) – 「High dietary intake of prebiotic inulin-type fructans in the
    prehistoric Chihuahuan Desert」
    (先史時代の高イヌリン食の考古学的証拠) ↩︎
  19. Wikipedia: Inulin – History: “Inulin was discovered in 1804 by German scientist Valentin Rose…” ↩︎
  20. Hazen C.「As consumers seek more fiber, inulin takes center stage」(SupplySide記事, 2024年5月15日) ↩︎
  21. Hazen C.「As consumers seek more fiber, inulin takes center stage」(SupplySide記事, 2024年5月15日)
     – イヌリンの機能性食品素材としての利用拡大(1980年代後半~) ↩︎
  22. Prebiotics improve frailty status in community-dwelling older individuals in a double-blind, randomized, controlled trial ↩︎
  23. Wikipedia: Inulin – Health benefits: “increasing calcium absorption… promoting growth of intestinal bacteria.” ↩︎
  24. Yang J, et al.「Prebiotics improve frailty status in community-dwelling older individuals (RCT)」J. Clin. Invest. 133(10):e176507 (2023) ↩︎
  25. Yang J, et al.「Prebiotics improve frailty status in community-dwelling older individuals (RCT)」J. Clin. Invest. 133(10):e176507 (2023) ↩︎
  26. Ni Lochlainn M, et al.「Effect of gut microbiome modulation on muscle function and cognition: the PROMOTe RCT」Nat. Commun. 15(1):1859 (2024) ↩︎

太田祥平@ZUTTOWAKAI

太田祥平@ZUTTOWAKAI

1973年長崎県南島原市生まれ。明治大学政治経済学部政治学科卒業。ZUTTOWAKAIチーフトレーナー。2013年ドコモ・イノベーションビレッジ第2期採択。2013年4月4日テレビ東京系『カンブリア宮殿』出演。 【趣味】食べ放題店巡り。食べ放題に通っても太らない体になるため筋トレを開始しました 【子どもの頃】隣に住む祖母が大好きでした。でも、祖母は寝たきり。「祖母が元気になると良いのに」という願いもその後、筋トレを極めるきっかけに 【大人になってから】晋遊舎などで、ヨガ誌・女性向けダイエット誌の出版編集者として勤務

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