こんにちは、ZUTTOWAKAI マガジン編集部です。プロテインの安全性について徹底調査するシリーズの13回目。今回は、「ビタミンE」の安全性をご紹介します。
「ビタミンEを蛋白質(プロテイン)といっしょにとる理由は? 大丈夫なの?」
そんなご心配の声にお応えするためにご用意した信頼できる研究や公的な情報に基づいた調査結果です。
なお、文章についている※印はどの論文あるいは公的機関の見解に記載があるかを示します。
もくじ
プロテイン「SUPER DRINK」配合のビタミンEの調査結果一覧
調査項目 | 内容 | 出典・文献名 |
---|---|---|
安全性 | 適正な摂取量で有害事象はほとんど確認されず | Farhangiら(2020)※1 |
長く飲み続けたときの心配 | 高用量(400IU/日以上)では出血や前立腺がんの報告あり | SELECT試験(2011)※2 |
1日に摂ってよい最大量 | 米国:1,000mg/日、欧州:300mg/日、日本:700mg前後 | 厚労省・EFSA・IOM ※3 |
アレルギー性 | 経口摂取によるアレルギーは極めてまれ | Posaら(2022)※4 |
食べものとして使われてきた歴史 | 古代からナッツ類や胚芽で自然に摂取されていた | Erlandson(2013)ほか ※5 |
ビタミンEはどのくらいの量がオススメ?
ZUTTOWAKAIのオリジナルプロテイン「SUPER DRINK」には、ビタミンEが1食あたり2.67mg含まれています。この量は、厚生労働省が定めた摂取基準の推奨量(50代女性で6.5mg/日)のおよそ40%にあたる適量です。したがって、過剰摂取の心配はありません。
最近では、「ビタミンEは摂りすぎると良くないのでは?」という声も耳にします。ですが、最新の研究によれば、ビタミンEは1日1,000mg(米国)または300mg(欧州)以下であれば長期にわたって摂取しても有害な影響は見られないとされています※6 7。SUPER DRINKの2.67mgという量は、最も厳しい欧州の基準(300mg)のわずか0.9%にすぎません。
また、さきほどの一覧表にあるように、国際的なメタ分析(多数の研究をまとめたもの)でも、サプリメントとしてのビタミンEは通常量であれば安全であることが確認されています。
ビタミンEを長い間取り続けるとどうなる?アレルギーはある?
ビタミンEは脂溶性ビタミンであり、体内に蓄積されやすい性質があります。ですので「摂りすぎてしまったらどうしよう」と心配になる方もいるかもしれません。
しかし、ビタミンEの長期摂取に関する研究を見てみると、問題となるのは1日400IU(約268mg)以上を何年も続けた場合です。しかもそのような高用量であっても、影響が確認されたのはごく一部であり、一般の方がサプリメントとして摂る範囲では安全と考えられています ※8。
SUPER DRINKに含まれるビタミンEは1回2.67mg。欧州食品安全機関(EFSA)が定める上限300mg/日の約1%未満です。毎日飲み続けても、健康リスクになる可能性は非常に低いことがわかります。
また、ビタミンEに関しては、アレルギー報告も非常に稀です。化粧品など皮膚に直接塗る場合は、まれにアレルギー反応(接触皮膚炎)が出ることがありますが、経口摂取によるアレルギー症例は報告がほとんどありません ※9。
ビタミンEは昔から食品に使われてきた栄養素
科学的にビタミンEが発見されたのは20世紀になってからですが、人類は有史以前から自然にビタミンEを摂取してきました。
ビタミンEは、アーモンドやヒマワリの種、小麦の胚芽、オリーブ油などに多く含まれています。これらは古代エジプトやローマの時代から食べられていた食品です※10。つまり、ナッツや穀物の胚芽といった自然な食品を通じて、人類は何千年も前からビタミンEを摂ってきたというわけです。
さらに、1930年代には小麦胚芽からビタミンEが抽出・合成され、1960年代以降は食品の酸化防止剤や栄養強化剤として利用されるようになりました※11。現在では、朝食用シリアルや栄養ドリンク、サプリメントなど、さまざまな食品に安全に使われています。
筋力トレーニングを行う大人世代にぴったりな栄養素
ビタミンEには、体内の細胞を酸化ストレスから守る「抗酸化作用」があります。とくに筋力トレーニングを行う中高年の方にとって、筋肉細胞の酸化ダメージを防ぐこの働きは非常に重要です。
運動をすると、体内では活性酸素という酸化物質が生まれやすくなります。これが細胞を傷つけ、疲労や炎症の原因になることも。しかし、ビタミンEはこの活性酸素を中和し、筋肉や神経の健康維持をサポートしてくれます。
また、年齢とともに体内の抗酸化力は弱くなっていくため、シニア世代こそビタミンEのような抗酸化栄養素を意識的に摂ることが推奨されているのです。SUPER DRINKのビタミンEは、毎日無理なく筋トレに取り組むZUTTOWAKAI会員にとって、頼れる“内側からのサポート成分”と言えるでしょう。
まとめ|安心して毎日続けられるビタミンです
まとめると、ビタミンEは以下のような特徴があります。
• 安全性が高く、2.67mgの摂取は問題なし
• 長期的な健康リスクの報告は主に高用量での摂取時
• アレルギー性はきわめて低い
• 古代から自然に摂取されてきた栄養素
• 筋トレを行うシニア世代にうれしい抗酸化作用
したがって、ビタミンEは、栄養的にも歴史的にも安心して取り入れられる成分です。ご自身の健康のために、どうぞ安心して毎日続けてくださいね。
次回予告
次回は「ナイアシン(ビタミンB3)」についてです。SUPER DRINKに含まれるビタミンB3の量や安全性を詳しく解説していきます。どうぞお楽しみに!
- Farhangi SM, et al. Scientific Reports. 2020;10:19492. 「The effects of vitamin E supplementation on selected inflammatory biomarkers: A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials」 ↩︎
- Klein EA, et al. JAMA. 2011;306(14):1549–1556. 「Vitamin E and the Risk of Prostate Cancer: The Selenium and Vitamin E Cancer Prevention Trial (SELECT)」 ↩︎
- EFSA Panel on Dietetic Products. EFSA Journal. 2022;20(3):7196. 「Tolerable Upper Intake Level for vitamin E」 ↩︎
- Posa AC, et al. Nutrients. 2022;14(2):282. 「Contact Allergy to Vitamins」 ↩︎
- Erlandson P. SupplySide Supplement Journal. 2013. 「A Vitamin E History」 ↩︎
- Farhangi SM, et al. Scientific Reports. 2020;10:19492. 「The effects of vitamin E supplementation on selected inflammatory biomarkers: A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials」 ↩︎
- EFSA Panel on Dietetic Products. EFSA Journal. 2022;20(3):7196. 「Tolerable Upper Intake Level for vitamin E」 ↩︎
- Farhangi SM, et al. Scientific Reports. 2020;10:19492. 「The effects of vitamin E supplementation on selected inflammatory biomarkers: A systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials」 ↩︎
- Posa AC, et al. Nutrients. 2022;14(2):282. 「Contact Allergy to Vitamins」 ↩︎
- Erlandson P. SupplySide Supplement Journal. 2013. 「A Vitamin E History」 ↩︎
- Erlandson P. SupplySide Supplement Journal. 2013. 「A Vitamin E History」 ↩︎
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