こんにちは、ZUTTOWAKAI マガジン編集部です。プロテインの良い点と安全性について徹底調査するシリーズの14回目。今回は、「ビタミンB3(ナイアシン)」の安全性をご紹介します。
- 「プロテインはわかるけど、なぜビタミンB3が?」
- 「よく知らない成分だけど、摂っても大丈夫?」
そんな疑問や不安に、信頼できる科学的根拠をもとにお答えします。ぜひ、この記事を読んでみてください。きっと、ビタミンB3があなたのトレーニングの最高のパートナーになる理由と安心して長く付き合っていくための知識が身につきます。
なお、文章についている※印はどの論文あるいは公的機関の見解に記載があるかを示します。
筋トレに励む50代からこそ摂りたい!ビタミンB3の3つの嬉しい働き
ビタミンB3は、単に健康を維持するだけではありません。筋力トレーニングの効果を最大限に引き出すために欠かせない「縁の下の力持ち」なのです。
特に注目したい3つの働きをご紹介しましょう。
1. 体のエネルギー工場をフル稼働させる
私たちの体は、食事から摂った栄養素を「ATP」というエネルギーに変えることで活動しています。例えるなら、車がガソリンなしでは走れないのと同じ。私たちの筋肉もエネルギーなしでは力を発揮できないのです。
ビタミンB3は、このエネルギーを生み出す過程で中心的な役割を果たします※1。体内で「NAD」や「NADP」という補酵素に変わるのがビタミンB3。タンパク質・脂質・炭水化物という三大栄養素すべてをエネルギーに変える化学反応を手助けするのがビタミンB3なのです。
例えるなら、ビタミンB3は「体のエネルギー工場の優秀な作業員」。あなたが摂取したプロテインや食事という「材料」を、トレーニングに必要な「電力」へと効率よく転換してくれるのです。つまり、ビタミンB3が充足すると、体はエネルギッシュな状態を保てます。そうして、トレーニングのパフォーマンス向上や疲れにくい体づくりにつながります。
2. 論文が示す!筋肉の維持・向上を支える力
「ビタミンB3が筋肉に良いなんて、本当?」と思われるかもしれません。近年、まさにその関係性を示唆する興味深い研究が報告されています。
たとえば、40歳以上の成人約3,700人を対象とした米国の調査。この調査では、食事からのビタミンB3摂取量が多いグループほど、握力が高く、筋肉量(除脂肪体重)も多いという統計的な関連が見られました※2。
これは、ビタミンB3が単にエネルギーを生み出すだけではない示しています。つまり、年齢とともに重要になる筋力の維持や向上と深く関わっている可能性を示しているのです。つまり、日々のトレーニングで筋肉に与えた刺激を確かな成長につなげるためにビタミンB3は不可欠な栄養素と言えるでしょう。
プロテインで筋肉の「材料」となるタンパク質を補給し、ビタミンB3でその材料を活かす「エネルギー」をしっかり作り出す。この相乗効果こそが、効率的なカラダづくりへの近道なのです。
3. 美しさと健やかさを内側からサポート
ビタミンB3の働きは、筋肉やエネルギーだけに留まりません。古くから「美容のビタミン」としても知られ、健康な皮膚や粘膜を維持する働きがビタミンB3にはあります※3。また、神経系の正常な機能を保つ上でも重要な役割を担っています。
トレーニングで汗を流し、引き締まった体を目指すあなたの努力を、内側から輝くような健やかさで支えてくれる。それもビタミンB3の嬉しい魅力の一つです。
ビタミンB3の安全性と上手な付き合い方
素晴らしい働きを持つビタミンB3ですが、安全性についてもしっかりと理解しておくことが大切です。ここでは、科学的なデータに基づいて、安心して摂取するためのポイントを解説します。
「ナイアシンフラッシュ」とは?アレルギーではないのでご安心を
ビタミンB3について調べると、「ナイアシンフラッシュ」という言葉を目にすることがあるかもしれません。これは、一度に多くのビタミンB3(特に「ニコチン酸」という種類)を摂取した際に、皮膚が赤くなったり、ピリピリとしたかゆみを感じたりする一時的な反応のことです※4。
これはアレルギー反応ではなく、血管が拡張することによる生理的な現象で、通常は数時間で自然に治まります。
重要なのは、このフラッシングは主に30 mgを超えるような量を一度に摂取した場合に起こりやすいということです。また、サプリメントで一般的に使用される「ニコチンアミド」という種類のビタミンB3は、このフラッシングを起こしにくいという特徴があります※5。
ZUTTOWAKAIのプロテイン『SUPER DRINK』に含まれるビタミンB3は1食あたり3.67 mgであり、フラッシングが起こる心配はまずありませんのでご安心ください。
公的機関が定める「上限量」を知って賢く摂取
栄養素には、健康な人が毎日摂取し続けても安全とされる「耐容上限量(UL)」が、国や国際機関によって科学的根拠に基づき設定されています。ビタミンB3についても、この上限量を知っておくことで、より安心して摂取することができます。
| 項目 | ナイアシン量 (1日あたり) |
| ZUTTOWAKAIのプロテイン1食分 | 3.67 mg |
| 日本の食事摂取基準(50代女性目安)※6 | 11 mg |
| 米国(NIH)の安全な上限量※7 | 35 mg |
| 欧州(EFSA)の安全な上限量(ニコチン酸として)※8 | 10 mg |
表を見てわかる通り、『SUPER DRINK』1食分に含まれるビタミンB3は、各国の厳しい安全基準をはるかに下回る非常に安全な範囲です。通常の食事と組み合わせて摂っても、上限を超える心配はまずないでしょう。
大量摂取のリスクについて
医療の現場では、脂質異常症などの治療目的で、1日に1,000 mgを超えるような極めて高用量のビタミンB3が処方されることがあります。そうした特別なケースでは、肝機能や血糖値に影響が出ることが報告されています※9。
しかし、これはSUPER DRINKで摂取する量の何百倍にも相当する量です。私たちが健康維持やトレーニングのためにSUPER DRINKを利用する範囲では、このようなリスクを心配する必要はありません。
古くから私たちの食生活を支えてきた安心の栄養素
実は、ビタミンB3は何か特別な新しい成分ではなく、古くから人類の食生活を支えてきた、とても身近な栄養素です。肉、魚、鶏肉、豆類など、私たちが普段から食べている多くの食品に自然に含まれています※10。
その重要性が科学的に明らかになったのは、1937年のこと。当時、多くの人々の命を脅かしていた「ペラグラ」という深刻な欠乏症の原因が、ビタミンB3の不足であることが突き止められたのです※11。
この発見を受け、米国では1940年代から、国民が毎日食べる小麦粉やパン、シリアルなどにビタミンB3を添加する「栄養強化」政策が始まりました※12, ※13。この政策は絶大な効果を上げ、ペラグラは撲滅されました。つまり、私たちは80年以上にわたって、ビタミンB3が配合された食品を安全に食べ続けてきたという歴史があるのです。
まとめ:毎日を頑張るあなたの、力強いパートナーに
ビタミンB3(ナイアシン)について、ご理解いただけたでしょうか。
- あなたのトレーニングを力強くサポート
- 体内のエネルギー生成を活発にし、パフォーマンスを向上させる。
- 研究により、筋力の維持・向上との関連性も示唆されている。
- 安心して摂取できる、実績ある栄養素
- SUPER DRINKに含まれる量は、国際的な安全基準を大幅に下回る。
- 80年以上にわたる食品添加の歴史が、その安全性を物語っている。
ZUTTOWAKAIのプロテイン『SUPER DRINK』にビタミンB3が配合されているのは、あなたの努力を最大限に実らせ、理想のカラダづくりを加速させるためです。
これからも安心して日々の習慣に取り入れ、100歳になってもひ孫と遊べるような、エネルギッシュで健やかな毎日をお過ごしください。
次回予告
次回は、SUPER DRINKに配合している美容と健康に役立つ栄養素の中から「パントテン酸(ビタミンB5)」についてご紹介。
代謝を助ける働きや、安心して摂取できる理由など、美容と健康に役立つ情報をわかりやすく解説。下の写真をタッチしてお読みいただけます。
出典・参考文献 一覧
- Linus Pauling Institute, Oregon State University. “Niacin”.(オレゴン州立大学ライナス・ポーリング研究所によるナイアシンの解説。ナイアシンが体内で補酵素NADおよびNADPとなり、400種類以上の生化学反応、特に食物からエネルギーを産生する異化反応に不可欠であることを詳述している。) ↩︎
- Shang, X., et al. “Increased Dietary Niacin Intake Improves Muscle Strength, Quality, and Glucose Homeostasis in Adults over 40 Years of Age”. Journal of the American Medical Directors Association, 2023.(40歳以上の成人3,736人を対象とした横断研究。食事からのナイアシン摂取量が多いほど、握力および除脂肪体重(筋肉量)が有意に高いという相関関係を報告しており、中高年における筋肉の健康維持におけるナイアシンの重要性を示唆している。) ↩︎
- Harvard T.H. Chan School of Public Health. “Niacin – Vitamin B3”.(ハーバード大学公衆衛生大学院による一般向け解説。ナイアシンが栄養素をエネルギーに変換する働き、DNAの生成・修復、抗酸化作用に加え、皮膚や神経系の健康維持に重要であることを述べている。) ↩︎
- National Institutes of Health, Office of Dietary Supplements. “Niacin – Health Professional Fact Sheet”.(米国の国立衛生研究所(NIH)による医療専門家向けのファクトシート。ナイアシンの機能、推奨摂取量、および過剰摂取のリスクについて詳述。30 mg以上のニコチン酸摂取で紅潮(フラッシング)が起こりうること、成人の安全な1日あたりの上限量(UL)を35 mgと定めていること、また極端な高用量での肝毒性や血糖値への影響について解説している。) ↩︎
- European Food Safety Authority. “Overview on Tolerable Upper Intake Levels as derived by the Scientific Committee on Food (SCF) and the EFSA Panel on Dietetic Products, Nutrition and Allergies (NDA)”. 2024.(欧州食品安全機関(EFSA)による、各種栄養素の安全な上限量(UL)をまとめた公式報告書。ナイアシンについて、紅潮を引き起こすリスクのあるニコチン酸の上限を成人で10 mg/日、そのリスクが低いニコチンアミドの上限を900 mg/日と、形態別に明確に区別して設定している。欧州(EFSA)では、フラッシングを起こしにくいニコチンアミドの上限量は900 mg/日と非常に高く設定されています。) ↩︎
- 厚生労働省.「日本人の食事摂取基準(2020年版)」.(日本の厚生労働省が策定した食事摂取基準。50~64歳女性のナイアシン当量(NE)の推奨量を11 mg/日、目安量を11 mg/日と定めている。日本の食事摂取基準は、通常の食事から摂取することが推奨される量です。) ↩︎
- (再掲)National Institutes of Health, Office of Dietary Supplements. “Niacin – Health Professional Fact Sheet”. ↩︎
- (再掲)European Food Safety Authority. “Overview on Tolerable Upper Intake Levels as derived by the Scientific Committee on Food (SCF) and the EFSA Panel on Dietetic Products, Nutrition and Allergies (NDA)”. 2024. ↩︎
- (再掲)National Institutes of Health, Office of Dietary Supplements. “Niacin – Health Professional Fact Sheet”. ↩︎
- (再掲)Harvard T.H. Chan School of Public Health. “Niacin – Vitamin B3”. ↩︎
- Rajakumar, K. “Pellagra in the United States: A Historical Perspective”. Southern Medical Journal, 2000;93(3):272-7.(米国におけるペラグラの歴史をまとめた論文。1902年に最初の症例が報告されてから大流行し、1930年代までに300万人以上が罹患したこと、そしてナイアシン欠乏が原因であることが確立された経緯を解説している。) ↩︎
- Park, Y. K., et al. “Effectiveness of food fortification in the United States: the case of pellagra”. The American journal of public health, 2000;90(5), 727–738.(米国における食品の栄養強化の効果を検証した論文。1930年代後半から1940年代にかけての穀物製品へのナイアシン添加が、ペラグラの撲滅に決定的な役割を果たしたことをデータと共に示している。) ↩︎
- Wikipedia. “Enriched flour”.(栄養強化小麦粉に関する解説。米国で1940年代に戦時下の国民の健康改善を目的として小麦粉の栄養強化が開始され、1943年には政府機関によって栄養強化パンが一時的に義務化された歴史的経緯を記載している。) ↩︎
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