こんにちは、ZUTTOWAKAI マガジン編集部です。プロテインの良い点と安全性について徹底調査するシリーズの22回目。今回はZUTTOWAKAIが独自開発したプロテイン SUPER DRINK に入っているミネラルの1つ「銅」のおはなしです。
「銅って金属じゃないの? プロテインと一緒に摂って大丈夫?」と不安に感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、結論からお伝えします。銅は、私たちが昔から自然に摂ってきた、体にとって欠かせない必須ミネラルです。
貝類や豆類、レバーなど自然な食べ物だけでなく、飲料水にも含まれています※1。そして、SUPER DRINKに入っている銅の量は、国が決めた安全な範囲の中のごく少量です。毎日安心して続けていただけます。
まずは、SUPER DRINKの銅がどれほど安全かを解説。そして、筋力トレーニングを頑張る50代以上のあなたにとって、銅がどんな良い点をもたらしてくれるのかもお伝えします。もちろん、どちらも論文と公的機関の見解からやさしく解説していくのでご安心ください。
※文章についている※マークは、参考にした研究や公的機関の情報です。
もくじ
1. 銅配合プロテイン「SUPER DRINK」の安心ポイント
私たちの体の中でエネルギーを生み出したり、骨や筋肉の健康を支えたりする「体の名脇役」が銅です※2。体が正常に働くためには、毎日決まった量の銅が必要です。成人の体内に存在する銅の約3分の2は、筋肉や骨に分布しています※3。
銅の安全性を支える「体の自動調整システム」
銅が必須ミネラルである一方で、「摂りすぎるとどうなるのか」という点は重要です。私たちの体には、銅の量が多すぎたり少なすぎたりしないよう、厳密にコントロールする仕組みが備わっています。これは「恒常性維持機構(体の自動調整システム)」と呼ばれます※4。
具体的には、通常の食事やサプリメントの量で銅を摂る分には、体が必要としない過剰な銅は、肝臓から胆汁を経て便として体の外に排泄されます。このシステムが働くため、健康な人であれば体内に銅がたまりすぎる心配はほとんどありません※5。ただし、このシステムが働かない特定の遺伝性疾患(ウィルソン病など)をお持ちの方は、必ず医師にご相談ください※6。
世界基準で見る製品の安全性
SUPER DRINK 1食分に含まれる銅はわずか0.25mg。これは、各国の公的機関が定める「安心して摂れる上限ライン(耐容上限量/UL)」と比較しても、非常に安全な量であることがわかります。
世界基準で見る銅の安心ライン(成人の場合)
| 機関 | 地域 | 安心して摂れる上限(UL) | SUPER DRINK (0.25mg) との比較 |
| 厚生労働省※7 | 日本 | 7.0 mg/日 | 安心して摂れる上限の約3.6% |
| 米国科学アカデミー※8 | 米国 | 10.0 mg/日 | 安心して摂れる上限の2.5% |
| 欧州食品安全機関(EFSA)※9 | 欧州 | 5.0 mg/日* | 安心して摂れる上限の5.0% |
EFSAは2023年の最新の科学的意見を発表しました。そこでは、5.0mg/日までの摂取であれば、健康な成人において銅が体内に蓄積するリスクはないと結論づけています※10。
この表が示す通り、SUPER DRINKの含有量0.25mgは、世界の主要な公的機関の基準と比べても極めて低いレベル。長期的に安心して使用できることが科学的に裏付けられています。もちろん、慢性的に大量に銅を摂り続けた場合に肝臓や神経に負担がかかるという報告もあります。ですが、それは通常の摂取範囲を大幅に超えた場合の話です※11。
2. 50代からの筋力トレーニングにこそ銅が欠かせない3つの理由
銅は単なる栄養素ではありません。プロテイン(タンパク質)の働きを助け、筋力トレーニングの効果を最大限に引き出すための重要なサポート役を。
理由1:トレーニングをやり切るエネルギーを生み出す「エンジン役」
筋肉がしっかりと動き、トレーニングを継続するためには、十分なエネルギーが必要です。細胞の発電所であるミトコンドリアにおいて、エネルギー(ATP)を生み出すための重要な酵素の材料として銅は機能しています※12。
この「エネルギー生産のエンジン」が効率よく動くことでトレーニング中のパフォーマンスが向上。だからこそ、銅の摂取で疲労を感じにくくなるのです。特に、活発に体を動かす50代以上の女性にとって、銅は活動的な毎日を支える基盤となります。
理由2:筋肉や骨を支える「丈夫な土台」を組み立てる職人
プロテインを摂取することは、筋肉や骨の「材料」をカラダに供給すること。実は、その材料を実際に強固な構造物にする「建設を担う職人」の役割を銅は果たします。
筋肉や骨、関節を支えるコラーゲンやエラスチンといった結合組織を成熟させる酵素に銅は関わっているのです※13。これらの結合組織が丈夫であることは、トレーニング中のケガの予防や、年齢とともに進行しやすい骨密度の低下を防ぐ上でとても重要です※14。あるレビュー論文では、銅サプリメントの摂取が骨ミネラル密度の低下を遅らせる可能性が示唆されています※15。
理由3:体をサビから守り、疲労からの回復をサポート
筋力トレーニングや日々の活動によって、体の中では老化や疲労の原因となる「活性酸素」(体のサビ)が一時的に発生します。
このサビを取り除く「抗酸化防御システム」を担う酵素(スーパーオキシドジスムターゼなど)の構成要素が銅※16。つまり、銅をしっかり摂ることは、トレーニング後の筋肉のダメージを軽減するのです。それが、体全体の酸化ストレスから体を守ることに繋がります。これにより、トレーニングからの回復を早め、次の運動に備えることができるのです。
3. 50代以降が知っておきたい「隠れた銅不足」のリスク
健康的な生活を送る上で銅は不可欠。ですが、特に50代以降の女性は注意が必要です。加齢に伴って食事量が減ったり、栄養の消化吸収能力が落ちたりするからです。そうして、知らず知らずのうちに銅を含む微量栄養素が不足しがちである、という報告があります※17。
銅が不足すると、せっかく始めた筋力トレーニングの努力が、次のような症状によって妨げられてしまう可能性があります。
- 貧血: 銅は鉄の代謝にも関わるため、不足すると酸素を運ぶ力が弱まります。つまり、銅が不足すると筋肉に十分な酸素やエネルギーが届きにくくなります※18。
- 筋力低下・歩行障害: 重度の銅欠乏症は、神経機能に影響を与えます。その結果、筋力低下や歩行が不安定になる転倒リスクが銅の不足で高まることがあります※19。
SUPER DRINKには、タンパク質だけでなく、こうした「見えないサポート役」である銅が、日本の1日の目安量(約0.8mg)の約3割にあたる0.25mgでしっかり配合されています。筋トレの効果を最大化し、「いつまでも元気に歩ける体」を維持するために、銅のような微量ミネラルにも目を向けることが50代からの賢い栄養摂取法です。
4. 銅の安全性に関するその他の確認事項
Q. 銅アレルギーの心配はありませんか?
銅は、ピアスやアクセサリーなど皮膚に触れる金属としてアレルギー(接触性皮膚炎)の原因となることがあります。しかし、食べ物やサプリメントとして銅を摂ったことが原因で、全身的なアレルギー症状が出ることは非常にまれであると報告されています※20。経口摂取における安全性は高いと考えられています。
Q. 昔から人はどのように銅を摂ってきたのですか?
銅は、紀元前9000年ごろから人類によって金属として利用されてきました。調理器具や水を入れる容器に銅が使われてきた歴史があり、これにより私たちは料理や飲料水を通して少しずつ銅を自然に摂取してきました※21。銅は「新しいサプリ成分」ではなく、人類が長きにわたり付き合ってきた安心できる栄養素なのです。
まとめ 毎日安心して摂れる、あなたの筋トレを支えるミネラル
銅は、体内でエネルギー生産、抗酸化防御、結合組織の形成といった多様な役割を担ってくれる、とても頼もしいミネラルです。
- 体にとって欠かせない必須栄養素です
- 公的機関が定めた安全な上限範囲内で、安心して毎日とることができます
- 筋肉、骨、血液の健康をサポートし、筋力トレーニングの効果を高めます
- 高齢になると不足しがちなので、意識的にプロテインなどで補うことが推奨されます※22
ZUTTOWAKAIオリジナルプロテイン「SUPER DRINK」に含まれる0.25mgの銅は、世界基準で安全性が確認された範囲の中で、あなたのトレーニングの努力をしっかりサポートします。
次回は?
次は、SUPER DRINKに含まれる成分「イヌリン」についてご紹介。
イヌリンは食物繊維の一種。腸のはたらきを助けたり、血糖値のコントロールにも良い影響があるとされています。気になる効果や安全性をやさしく解説している美容と健康に役立つ記事。下の画像をタッチでお読みいただけます。
出典・参考文献 一覧
- Office of Dietary Supplements, NIH. “Copper – Fact Sheet for Health Professionals.”(NIH ODSによる情報。カキ、全粒穀物、豆類、ナッツ類、レバーなどが銅の優れた供給源であること、および飲料水からも摂取されること。) ↩︎
- Office of Dietary Supplements, NIH. “Copper – Fact Sheet for Health Professionals.”(米国の国立衛生研究所(NIH)による医療専門家向けのファクトシート。銅は必須ミネラルであり、通常の食事からの摂取量(成人1.1~1.4mg/日)や、体の恒常性維持機構(自動調整システム)により毒性から守られていると解説している。) ↩︎
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」.(厚生労働省が定める成人の銅の耐容上限量(UL)は7.0 mg/日であり、成人の生体内の銅の約50%が筋肉や骨に分布していること。) ↩︎
- (再掲)Office of Dietary Supplements, NIH. “Copper – Fact Sheet for Health Professionals.” ↩︎
- (再掲)Office of Dietary Supplements, NIH. “Copper – Fact Sheet for Health Professionals.” ↩︎
- ノーベルファーマ株式会社「ウィルソン病:体に銅が貯まる原因」.(専門医監修によるウィルソン病の解説。遺伝的な銅輸送酵素の異常により、肝臓から胆汁への銅排泄ができず、銅が過剰に蓄積する疾患であること。) ↩︎
- (再掲)厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」. ↩︎
- Institute of Medicine (US) Panel on Micronutrients. “Dietary Reference Intakes for Vitamin A, Vitamin K, Arsenic, Boron, Chromium, Copper…” Washington (DC): National Academies Press (US); 2001.(米国のIOM/NAMが定める成人の銅の耐容上限量(UL)は10 mg/日であり、大規模な国際データベースに基づき設定されている。) ↩︎
- EFSA Panel on Dietetic Products, Nutrition and Allergies (NDA). “Scientific Opinion on the revision of the tolerable upper intake level for copper.” EFSA Journal 2023;21(9):8245.(欧州食品安全機関(EFSA)による2023年のレビュー。成人に対する許容一日摂取量を設定し、5 mg/日までの摂取では銅の体内蓄積は予想されないと結論づけている。) ↩︎
- (再掲)EFSA Panel on Dietetic Products, Nutrition and Allergies (NDA). “Scientific Opinion on the revision of the tolerable upper intake level for copper.” EFSA Journal 2023;21(9):8245. ↩︎
- MDPI. “Is Copper Still Safe for Us? What Do We Know and What Are the Latest Literature Statements?” Cell. Mol. Life Sci. 2023;46(8):498.(銅の過剰摂取は肝障害や神経障害を引き起こすリスクがあるが、これは高濃度・長期摂取の場合であり、通常の食事摂取範囲では安全であると結論づけているレビュー論文。) ↩︎
- Scheiber, I., Mercer, J.F. and Dringen, R. “Metabolism and functions of copper in brain.” Prog Neurobiol. 2014;116:33-57.(銅が、細胞のエネルギー代謝(ミトコンドリア呼吸)、抗酸化防御、コラーゲンなどの結合組織の成熟に不可欠な酵素の構成要素であることを解説しているレビュー。) ↩︎
- (再掲)Scheiber, I., Mercer, J.F. and Dringen, R. “Metabolism and functions of copper in brain.” Prog Neurobiol. 2014;116:33-57. ↩︎
- Vescio G, et al. “The role of copper in bone health: A narrative review.” Nutrients. 2021;13(7):2246.(銅が骨代謝に関与しており、銅サプリメントの摂取(2.5~3 mg/日)が骨ミネラル密度の低下を遅らせ、骨吸収マーカーを減少させる可能性があるというヒト研究結果をまとめたレビュー。) ↩︎
- (再掲)Vescio G, et al. “The role of copper in bone health: A narrative review.” Nutrients. 2021;13(7):2246. ↩︎
- (再掲)Scheiber, I., Mercer, J.F. and Dringen, R. “Metabolism and functions of copper in brain.” Prog Neurobiol. 2014;116:33-57. ↩︎
- V S, Shibila T, Ramachandran S. “Micronutrient Deficiencies in the Geriatric Population: A Systematic Review and Meta-analysis.” J Nutr Health Aging. 2024;28(1):100004.(高齢者集団において、食事量の減少や吸収不良により、銅を含む微量栄養素の不適切な摂取の有病率が高いことが報告されているシステマティックレビュー。) ↩︎
- Kumar N. “Copper deficiency myelopathy (human swayback).” Mayo Clin Proc. 2006;81(10):1371-1384.(銅欠乏症が貧血、筋力低下、末梢神経障害、および歩行障害(運動失調)を引き起こす可能性があり、特に成人でビタミンB12欠乏症に似た症状を示すことを解説している。) ↩︎
- (再掲)Kumar N. “Copper deficiency myelopathy (human swayback).” Mayo Clin Proc. 2006;81(10):1371-1384. ↩︎
- Wöhrl S, et al. “Copper allergy revisited.” J Am Acad Dermatol. 2001;45(6):863-870.(銅のパッチテスト陽性率は低い(3.53%)が、ほとんどは臨床的な関連性が低いこと、経口摂取によるアレルギーは非常にまれであること、ニッケル感作との関連が示唆されていることを示す論文。) ↩︎
- (再掲)Office of Dietary Supplements, NIH. “Copper – Fact Sheet for Health Professionals.” ↩︎
- (再掲)V S, Shibila T, Ramachandran S. “Micronutrient Deficiencies in the Geriatric Population: A Systematic Review and Meta-analysis.” J Nutr Health Aging. 2024;28(1):100004. ↩︎
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